Musical Theater Japan

ミュージカルとそれに携わる人々の魅力を、丁寧に伝えるウェブマガジン

2021-01-01から1年間の記事一覧

ミュージカル映画『ディア・エヴァン・ハンセン』:“フィクション”は罪か、善か。

ブロードウェイで大ヒットし、トニー賞作品賞他を受賞した『ディア・エヴァン・ハンセン』が、舞台版と同じくベン・プラットの主演で映画化。感情を揺さぶるだけでなく、普遍的な問題について考えさせる本作をご紹介します。

『魍魎の匣』観劇レポート:謎が謎を呼び、疾走するミステリー

京極夏彦さんの長編ベストセラー『魍魎の匣』が“まさかの”ミュージカル化。謎が謎を呼ぶ迷宮世界に、劇団イッツフォーリーズが小西遼生さんら豪華キャストを迎えて実現した舞台をレポートします。

『キッド・ヴィクトリー』坂口湧久インタビュー:“歌われる主人公”という難役への挑戦

『蜘蛛女のキス』のジョン・カンダーの近作で、オンラインゲームがきっかけで一年間失踪していた少年と周囲の人々の「その後」を描く問題作が、2年ぶりに上演。ミュージカルの主人公なのに自身は歌わず、周囲に「歌われる」少年役という難役に挑む坂口湧久さ…

『GREY』羽場裕一インタビュー:“ミュージカル”で描く、人生の機微

SNSをモチーフとして、とあるリアリティー番組の制作現場に関わる人々の葛藤を描くオリジナル・ミュージカルが、間もなく開幕。広告代理店の大物役で久々にミュージカルに出演するのが、劇団夢の遊眠社出身でTVドラマにも多数出演している羽場裕一さんです。…

『キッド・ヴィクトリー』ひのあらたインタビュー:“リアルなのに、優しい”戯曲に魅せられて

心に傷を負った少年と周囲の人々の葛藤を繊細に描き、2017年にオフ・ブロードウェイで上演された『キッド・ヴィクトリー』。2年前に日本初演を果たした本作が、今回は「EAST」「WEST」の2チーム編成で上演されます。「WEST」チームで主人公を見守る「父」を…

『GREY』矢田悠祐インタビュー:未来を胸に、“今”を生きる

“SNS社会とコミュニケーション”を描く新作ミュージカル『GREY』が、間もなく開幕。身近でリアルなテーマを扱う作品と格闘する中で、生まれてきた思いとは? 主人公を演じる矢田悠祐さんに、たっぷりとうかがいました。

THE CONVOY SHOW 石坂勇×山野光インタビュー:懸命に感じ、考え、愛すること

日本のライブ・エンタテインメントにおいて「唯一無二」と呼ばれ、愛されてきたTHE CONVOY SHOWが35周年を迎え、記念公演が開幕。オリジナル・メンバーの方々、そして数年前から加わっている若手メンバーの皆さんは、どんな化学反応を起こしながら共演してい…

THE CONVOY SHOW 今村ねずみインタビュー:35年間、コンボイと歩き続けて

かつて北野武監督が「一生に一度は観るべきショー」と語ったというTHE CONVOY SHOWが35周年。エンタメの最前線で走り続けてきたグループの主宰者、今村ねずみさんに、コンボイが目指してきたもの、そして今回の35周年記念公演についてうかがいました。

『フィスト・オブ・ノーススター』脚本・高橋亜子インタビュー:“見どころしかない”舞台、誕生の予感

核爆発によって荒廃した世界を舞台に、「力」による支配を目指す者、それを止めようとする者たちの闘いを描く『北斗の拳』。1980年代の誕生以来人気の漫画のミュージカル化に挑んだのが、近年多数の大作ミュージカルに関わっている髙橋亜子さんです。舞台化…

『フィスト・オブ・ノーススター』小野田龍之介インタビュー:運命の戦士の“祈り”

間もなく開幕する新作ミュージカル『フィスト・オブ・ノーススター』で、力で世界を支配しようとする兄ラオウに心を痛めるトキを(加藤和樹さんとのダブルキャストで)演じているのが、小野田龍之介さんです。戦う男たちの中で、己の力を人々の病を癒すこと…

『フィスト・オブ・ノーススター』山﨑玲奈インタビュー:心揺さぶるナンバー、大事に歌いたい

間もなく開幕する注目のミュージカル『フィスト・オブ・ノーススター』。80年代に誕生し、現在も人気の漫画を舞台化した本作で、大きな存在感を放つ少女リンをダブルキャストで演じている山﨑玲奈さんにインタビュー。新作ならではの稽古の様子からご自身の…

『フィスト・オブ・ノーススター』植原卓也インタビュー:誰が為に闘うのか

1980年代に誕生し、今も世界的な人気を集める漫画『北斗の拳』を舞台化した新作ミュージカルが、まもなく開幕。物語の端緒を開くシンをダブルキャストで演じる植原卓也さんに、人物像や初めて体験している「リアルな戦い」について、たっぷりお話いただきま…

『マイ・フェア・レディ』観劇レポート:“生きている名作”、久々に帝劇で上演

“日本で初めて上演されたブロードウェイミュージカル”として、1963年の初上陸以来愛されてきた『マイ・フェア・レディ』が3年ぶりに上演。さらに華やぎと生命感を増した舞台(朝夏まなとさん・別所哲也さん出演回)をレポートします!

『マドモアゼル・モーツァルト』観劇レポート:人生という“探求の旅”

“モーツァルトは女性だった”という設定でその生涯を描く音楽座ミュージカルが、『シャボン玉とんだ宇宙(ソラ)までとんだ』に続き、小林香さんの演出で上演。明日海りおさんらによる渾身の舞台を、撮りおろし写真とともにレポートします!

『本日も休診』観劇レポート:“古き良き昭和”を描く人情喜劇、清新に

高度経済成長期の那須高原を舞台としたエッセイが、柄本明さんの発案で舞台化。その妻・テル子役で花總まりさん、赴任してくる若い巡査役で渡辺大輔さんが出演中です。名うてのベテラン俳優たちとミュージカルで活躍する二人の化学反応が楽しい、古き良き昭…

『魍魎の匣』小西遼生・吉田雄インタビュー:ミュージカルで伝える“文章のエンタテインメント性”

京極夏彦さんのベストセラー小説がこの度、初めてミュージカル化。長大な物語がいったいどのようにミュージカルという形式で表現されようとしているか、数々の謎を解き明かす中禅寺秋彦役・小西遼生さん、偶然捜査に加わることになる木場刑事役・吉田雄さん…

柴田麻衣子の連載エッセイ『夢と夢のあいだ』Vol.13「誠に勝手ながら…」

Tip Tapプロデューサー、柴田麻衣子さんの連載エッセイが待望の更新!今回はTip Tapがここ数年行っている「年末公演」がテーマ。観客の何気ない一言が作り手に大きな影響を及ぼしていることがうかがえる、素敵なエピソードをお届けします。

『グリース』観劇レポート:50年代の無邪気な青春、生き生きとおおらかに

ジョン・トラボルタ主演の映画版でも知られる『グリース』が、久々に日本で上演。三浦宏規さん・屋比久知奈さんらが演じる50年代の青春物語を、上田一豪さんが演出。シアター1010でのツアー初日の舞台をレポートします!

『ニュージーズ』観劇レポート:困難に立ち向かう少年たちの“生き抜く力”

コロナ禍での公演中止を乗り越え、待望の日本初上陸を果たしたディズニー・ミュージカル『ニュージーズ』。金と権力にものを言わせる大人たちに少年たちが“NO”を突き付ける物語は、どのように日本の地で舞台化されているでしょうか。連日劇場を熱気で満たし…

『ユタと不思議な仲間たち』坂本里咲インタビュー:南部弁の深いニュアンスを慈しんで

60年あまりにわたって劇団四季を牽引した浅利慶太さんが、演出に専念するため創立した「浅利演出事務所」が、代表作の一つ『ユタと不思議な仲間たち』を2年ぶりに上演。いじめられっ子のユタが座敷わらしたちと出会い、成長するさまを、あたたかな南部弁と美…

『October Sky 遠い空の向こうに』観劇レポート:夢を現実のものとする“思いの強さ”

ジェイク・ギレンホール主演の映画版でも知られる実話を舞台化し、アメリカで二回試演された作品が日本に上陸。甲斐翔真さん主演で上演中です。炭鉱の町でロケット作りに励む高校生たちの物語は演出の板垣恭一さんの手でどのように描き出されているか、舞台…

『蜘蛛女のキス』石丸幹二インタビュー:“生きにくさ”抱える人々に心を寄せて

“世間”からはじかれ、妄想の中で生きていた主人公の人生が、ある出会いをきっかけに大きく変わってゆく…。台詞劇の醍醐味とミュージカルの華やぎを兼ね備えた傑作『蜘蛛女のキス』に主演するのが、石丸幹二さんです。『パレード』に続き社会的テーマを扱う作…

映画館で愉しむ『パリのアメリカ人』:未来を模索する若者たちの美しき恋

戦後のパリで未来を模索する若者たちの恋を描き、日本では劇団四季によって上演された『パリのアメリカ人』。そのロンドン公演の貴重な映像が、松竹ブロードウェイシネマで上映されます。デート・ムービーにもぴったりの美しく、ロマンティックな作品の魅力…

『マドモアゼル・モーツァルト』平方元基インタビュー:人間を愛し、肯定することの歓び

初演から30年、小林香さんが「今の視点」で演出する新生『マドモアゼル・モーツァルト』で、主人公の好敵手である宮廷作曲家サリエリを演じるのが平方元基さん。ジェンダーギャップの問題を扱う本作は男性の平方さんの目にはどのように映るのか、近年のご活…

『マドモアゼル・モーツァルト』演出・小林香インタビュー:性別に囚われず、“自由に生きる”ということ

“神童モーツァルトは女性だった”という発想で、溢れる才能を開花させながらも葛藤する主人公を描くミュージカルが、明日海りおさんらの出演で登場。ジェンダーギャップの問題を真正面から扱う本作を、小林香さんはどのように演出しているでしょうか。稽古の…

『ドッグファイト』観劇レポート:痛みから希望へ。繊細に綴る若者の心の旅

ベトナム戦争前夜、あるゲームをきっかけに出会った若い男女が、忘れられない関係性を築いてゆくさまを描く『ドッグファイト』。2015年、17年に好評を博し、今回、三度目の上演を果たした舞台をレポートします!

『魍魎の匣』『GREY』演出・板垣恭一インタビュー「エンタメ社会派の矜持」【後篇】

今、最も精力的に活躍する演出家の一人、板垣恭一さん。この秋冬の3作品を通して彼が社会に投げかけているものとは…。ロングインタビュー後半では『魍魎の匣』『GREY』を取り上げます!

『October Sky~遠い空の向こうに』演出・板垣恭一インタビュー「エンタメ社会派の矜持」【前篇】

海外ミュージカル『フランケンシュタイン』からオリジナル・ミュージカルまで多彩な作品を手掛け、この秋冬はテイストの異なる3作品を演出する板垣恭一さん。今、最も目覚ましい活躍を見せる演出家の一人である彼へのロングインタビューの前篇、『October Sk…

『オリバー!』濱田めぐみインタビュー:シンプルな物語の中の“計り知れない深さ”

『レ・ミゼラブル』の作者はじめ、多くのクリエイターたちに影響を与えてきた英国の名作ミュージカル『オリバー!』が、30年ぶりに日本で上演。少年スリ団で子供たちに愛情を注ぐ“お姉さん”ナンシーを演じる濱田めぐみさんに、作品や役柄、稽古での皆さんの…

『王家の紋章』観劇レポート:この愛は三千年の時を超えて

累計発行部数4000万部を誇る少女漫画を原作として、16年に初演。そのわずか半年後に再演されたミュージカルが、4年ぶりに上演されています。魅力的なキャストが演じる、時空を超えた壮大な愛のドラマをレポートします!