
演劇集団キャラメルボックスの代表作として愛されてきた,ストレート・プレイ『無伴奏ソナタ』。音楽の天才クリスチャンの数奇な人生を描く本作は、2024年にミュージカル化され、大きな反響を呼びました。
表現という本能を禁じられた時、人は何を選択するのか…。
今夏の再演を前に、本稿ではクリスチャン役を続投する平間壮一さんと、本作の音楽を担当しているアーティストの杉本雄治さんにインタビュー。初演の思い出や作品について思うこと、今夏の上演に向けた抱負などを、じっくりうかがいました。(前回公演時の平間壮一さんへのインタビューはこちら。)

――お二人にとって、『無伴奏ソナタ』はどんな作品でしょうか。
杉本雄治(以下・杉本)「僕がこの作品のお話をいただいたのは、コロナ禍の頃でした。僕自身もコロナに罹患して、歌うことができなくなり、それまでの自分にとっての“当たり前”を奪われていた時期です。
まず(キャラメルボックスによる)ストレート・プレイ版を拝見して、その時の自分にすごく通じるものを感じました。 主人公が(自分のアイデンティティである)音楽を奪われていくという部分で、すごく響くものがあって。今まさに自分の人生というか、音楽人生を見つめ直す、そういう作品になるんじゃないかなと感じて、お受けすることにしたんです。
作曲にあたっては、自分の気持ちもかなり投影しながら作ることができました。今はポスト・コロナの時代になっていますが、その前の数年間は誰もが当たり前の日常を奪われた生活を強いられていただけに、多くの人に共感していただける部分がきっとあるんじゃないかなと思える、そんな作品です」
平間壮一(以下・平間)「僕にとっては、もともとストレート・プレイの作品であったものをミュージカルにした作品に関わったのが、多分初めてだったと思います。
初演の時には、音楽自体は杉さん(杉本雄治さん)にお願いしていたけれど、音楽を入れる場所だったり、ここは歌うのであればこの台詞はいらないんじゃないかとかといったことを、演出の成井豊さんといろいろお話できました。それまでの作品では身を委ねるだけだったけれど、この作品では自分の意見も言えたし、主演だからといって肩肘張らずに、みんなのことを信頼しきって、“そこにいるだけ”みたいになれたのも、この作品がきっかけかなという感じがしているので、僕にとっては大事な作品です」
――お二人は以前から交流されていたのですか?
平間「ハンサムライブ(所属事務所の若手俳優たちが出演するライブ)も見ていただいていますし、“3LDK”(植原卓也さん、平間さん、水田航生さんのユニット)に曲を提供していただいたりとか、たくさんあります」
――ということは、杉本さんは今回、曲作りにおいて平間さんにインスパイアされた部分もあったでしょうか。
平間「どうですか?(笑)」
杉本「3LDKに楽曲を提供させていただいたこともあったので、壮一君の歌声からすると、こういうものがいいんだろうな…みたいな、漠然としたイメージはありました。テーマ曲にしても「音楽は僕の全て」「もっと遠くへ」にしても、やっぱり壮一君の声をイメージしながら作った部分はすごく大きかったですね」
平間「この前、ラジオ番組で井上芳雄さんと、この作品の曲を一緒に歌わせていただいたのですが、めちゃくちゃいい曲だねって言ってもらえたんですよ。“これを聴いたら絶対舞台を観たくなるね”って」
杉本「おー、嬉しい」
平間「その時伴奏してくださった大貫祐一郎さんも、“すごく難しいけど、これ本当にいい曲”とおっしゃっていました。杉さんが一生懸命考えて、長い時間をかけて作ってくださったのを知っているから、そう言われて僕もすごく嬉しかったです」
杉本「ありがとうございます」
平間「このことをずっと伝えたかったので、今、伝えられてよかったです(笑)」
――平間さんは杉本さんをどんな作曲家と捉えていらっしゃいますか?
平間「僕が頂いている曲は本当にあったかくて、優しく包み込まれるような曲ばかりで。言葉にしたらすごく簡単だけど、作り物じゃない温かさが感じられて、ああ、杉さんの人柄が出てるな、といつも思います」
――対して、杉本さんは平間さんの歌声をどのように感じていらっしゃいますか?
杉本「ダンスが得意ということもあってか、彼の声は“しなやか”だなと感じます。ミュージカルの歌い手の方にとって、しなやかさってすごく大切だと思うんですけど、それを体の中から表現しているような感じが、歌声からもすごく伝わってきます。例えば本作の「音楽は僕のすべて」では、音の跳躍、低いところから高いところに行く部分があるのですが、そういうところも壮一君はすごく心地よく聞かせてくれるという印象があります」
――平間さん演じるクリスチャンは、“誰も見たことがない楽器”を演奏しますが、そういう楽器から生まれる楽曲を、どのようにイメージして作曲されましたか?
杉本「ストレート・プレイ版を拝見した時にも、その“未来の楽器”は登場していました。おそらく成井さんのイメージ(が形になったもの)なのかなと思いますが、それと自分の想像を組み合わせて作りました。
でもやっぱり、難しいですね。最初は、誰も見たこともない、聞いたこともない楽器を表現するって、無理だろうと思いました(笑)」
――どことなくSFっぽい風合いもありますね。
杉本「(未来っぽい)と言っても、シンセサイザー的な音はすでに今もありますからね。そういうものではない、でも自然の音でもない、ではどういう音だろうと、最初はすごく悩みながら向き合って作っていました」
――楽器を奏でる冒頭部分は、平間さんのダンサーとしての側面も生かされた演出になっていますが、どのような楽器として演奏(の動き)をされていたのですか?
平間「どこを触っても音が出る、テルミンっていう楽器があるじゃないですか。そのイメージで演奏していました。どこか打楽器っぽかったり、バイオリンみたいな音をイメージして表現していました。“弾く”というより、想像する音を体で生み出す、という感じかもしれないです」

――即興的な動きもありましたか?
平間「振付という感じではなく、思うがままに動いていました。
動きながら一つ、思ったことがあったんです。杉さんが作ってくれた音楽は、このミュージカルならではの音楽であって、実際にクリスチャンが作り出した音とは違って聴こえているのかもしれない。僕はクリスチャンの内面をお客さんに届けているけれど、実際に誰も知らない楽器で作られた音楽は、また別の次元で流れている。そんな解釈もあるかな…、って」
杉本「それは面白い解釈ですね。それを聞いて僕も思い出したんですけど、音楽を作る側の着地点としては、今の世の中にない音ということよりも、クリスチャンが描いている景色、音。 それは水の流れる音かもしれないし、それは楽器の音かもしれない。そこを含めてのクリスチャンの頭の中の音を表現しようとしていました」
平間「杉さんはものすごく大変だったと思います。自由度が高すぎて、どうしていいかわからないところから作ってくださったんだろうなと思います」
――ストーリーの大きな分岐点が、隔絶された環境で作曲をしていたクリスチャンが、ある人からバッハの「無伴奏ソナタ」のテープを渡され、聴く瞬間。前回の舞台で、ここでのクリスチャンは、とてつもない衝撃を受けていることが伺えました。
平間「自分の作るもの以外に音楽があることを知らなかったというか、彼にとっては“音楽といえば僕”だったのに、テープを聴いたことで、いやいやお前だけじゃないよと知らされ、しかもそれがすごく素敵に聞こえてしまう。クリスチャンとしては、驚きに始まって、怒り、悔しさ、嫉妬、そして感動、美しさ・・・全てがうわっと襲ってきて、衝撃そのものですよね。
そしてその悔しさから、より自分の音楽をよくしたいと、初めて思う。 良くて当たり前と思って生きてきたのが、いやいや、もっといいものがあると知って、それを超えようとするのがあの瞬間かなと思います」
――同じ音楽家として、杉本さんにとってバッハの無伴奏ソナタはどのように聞こえますか?
杉本「本作にも、“音楽は全て模倣から始まる”というような台詞がありますが、作曲ってやはり、こんな音楽、あんな音楽がある、自分もこういう曲を作ってみたい…というところから始まるのに、クリスチャンはそれがないところから作り出していて、いかに天才かということが示されています。
そんななかで、改めてバッハの無伴奏ソナタを聴いてみると、あれだけの美しいメロディーが当時の音楽のルールの中で作られているのがやっぱりすごいなと感じます。僕も小さい時からピアノを習って、高校の頃からバンドでポップスの曲を作り始めましたが、ポップスにはルールなんてないですし、自分の思うがままにメロディーを作れます。でも無伴奏ソナタに匹敵するようなメロディーというのはなかなか作れるものではないので、改めてバッハの凄さを感じます」
――本作では、クリスチャンが無伴奏ソナタを初めて聴き、衝撃を受けた後に作った音楽も登場しますが、非常に複雑な思いが込められた音楽という設定です。作曲には難儀されましたか?
杉本「この時のクリスチャンの心境って、ちょっとわかるような気がしますね。どんな音楽であれ、耳にしてしまえば何かしら影響は受けてしまうものですが、その後に作曲をしていて、“あれ、これどこかで聴いたな”というものになってしまったら、すごく悔しい。そこのフィーリングで、僕はクリスチャンと初めて合致するものがありました」
平間「作曲について杉さんに聞いてみたいことがあります。コード進行とか、例えば明るい曲にしたかったらこういう流れという型みたいなものはあると思いますが、それでも音楽って無限に作れるものなんですか?」
杉本「音階は13個に定まっているので、その中で作るとなると、無限ではないですね。ただ作り方は本当に人それぞれなので、そういう意味では無限かもしれません」
平間「本当に不思議ですよね。クリスチャンをやるにあたって、音楽について知っていくと、音楽って結局数学なんだなって、すごく驚きました。音楽をやろうとしているのに、七度離れた場所の音がどうとか、なんでこんなに数字が出てくるんだろうって」
杉本「バッハの音楽は特にそうですね」
――杉本さんもふだん、作曲にあたって数学的なことを意識されますか?
杉本「理論的な部分は頭の中に入っている部分もあるので、自然とそうなってしまっている部分もあるかもしれないけれど、僕自身そこまで意識はしていません。でもやっぱりこういうミュージカルになってくると、その他の楽曲との、キーの兼ね合いだったり、流れを考えて作らないと、どこかでリプライズとして出す時に合わなくなったりするので、数学とは言わないまでも、綿密に考えて作る部分はありますね」
平間「凄いです…」
――2幕では“シュガーの歌”というナンバーがクライマックスで歌われますが、この曲は国中に広まって行くという設定です。それほどの“名曲”を、どのように作られたのでしょうか。
杉本「あの曲は、もともとのストレート・プレイ版のときに作られたものに、シーンによってアレンジを加えて演奏しています。当初、あのナンバーも新たに作ってもいいのではないかという話もあったのですが、成井さんやスタッフの方々とお話して、やっぱり今までのストレート・プレイ版を愛して下さった方にも今回のミュージカル版に没入していただくために、もとの楽曲を残したほうがいいんじゃないかという話になりました」
平間「世界で歌い継がれていく曲ともなると、自分だったらすごく難しかったり、かっこいい曲を書きたくなっちゃうと思います(笑)。でもシンプルに考えたら、誰もが歌える、易しい曲が一番なのかもしれなくて。そこに行きついた成井さんやストレート・プレイ版のみなさんの発想って凄いなと思います」
――そんなクリスチャンの“名曲”について、ウォッチャーは“明るいメロディーの中に冷たい風が吹く”と述べ、否定していますが、受け取り手の精神状態や環境によって、そのように聞こえる曲はいくらでもあるように思われ、音楽、あるいは芸術を評価することの難しさが痛感されます。
平間「確かにそういう曲はいっぱいありますよね」
杉本「ウォッチャーの場合は、クリスチャンが奪われても、奪われても、それでも新たに生み出した音楽の中にある孤独や痛みを、ある理由があって理解していました。その理由は最後にわかりますが、そういう事情があってこその(厳しい)評価なんだろうなと思います。でもそういう事情が無い人にとっては、明るく優しい曲に聴こえるかもしれない。人生のどこでどう交わるかによって、受け止め方は変わって来るのだろうと思います」
平間「この作品、音楽がテーマではあるけれど、結局は人間のお話なんだなと思います。例えば言葉のやりとりでも、よく受け取られることもあれば、気分を害しちゃうこともあるじゃないですか。言ってる側が“傷つけようと思った意味で言ったわけじゃないよ”と言っても、”私は嫌だもん、その言葉”と受け止められることはあって。
本当に十人十色だから、みんなが気持ちよく過ごす世界って、一体どこにあるんだろう…みたいなことに結局繋がるんだな、とウォッチャーのその受け止めを聞いても思いますね。 作った人がどんな思いで作ってようが、聞いた私がこう感じるのは私の自由だと言ったら、そこまでの話になってしまったり…。人間って本当に難しいなと、この作品をやっていると感じます。
クリスチャンは幼い頃に、世の中のため、みんなが幸せになるため、親元を離れてメイカーに育てられるわけですが、それでも彼が大人になった時、誰も悲しまない世界にはなっていないのですから…」
――幸福の定義を国が決めてしまうことに、無理があるのかも…?
平間「難しいですよね。あと最近行き着いたのが、幸せなだけだと、人類は進化することがなくなって、消えていってしまうのかもしれない、という思いです。人間って危機を迎えたり、悔しい思いを抱えてこそ、もっと良くなろう、世の中も良くしていこうとするものなのかもしれないな、と」
杉本「おっしゃる通りで、本当に僕ね、ミュージシャンも、演劇する方もそうかもしれないですけど、ただただ幸せだったら表現しなくなると思うんですよね。まさにその通りだなと思います」
――今回の再演にあたって、音楽面でブラッシュアップされている部分はおありですか?
杉本「一つ挙げるとしたら、冒頭に『幸福法』という楽曲があるのですが、初演の舞台を見させていただいて、もうちょっとテンポ感だったり、よりスリリングな感じも出せたらいいなと思いまして、スタッフの方と話し合って、ブラッシュアップを進めていたりします」
平間「だから、音楽が変わることで、冒頭のシーンは少し変わるかもしれないですよね。どうなるか、お楽しみです」
――初演の舞台はご覧になっていかがでしたか?
杉本「普段は自分で歌って表現したりしていますが、いろんな方とコラボしながら作り上げた歌を、ミュージカルの中で客席で聴くということにはまだ慣れていなくて、毎回ドキドキします。 本番では、皆さんの表現力が素晴らしく、回を重ねるごとにどんどん増していって、 毎回毎回いろんな驚きをいただきました」
平間「めっちゃ思い出に残っているのが、(公演前に)日比谷フェスで、杉さんがピアノを弾いてくれて、歌った時でした。録音の音源で歌った音とはやっぱり全然違って、作曲家本人が弾いてくださって、それに合わせて歌えたのがすごく印象に残っていて。その時の感覚が、その後の舞台で役立ちました」
杉本「そうだったんですか」
平間「作曲者の思いも乗せて歌いたいな、と思えたんです」
――今回、平間さんにこういう風に歌ってほしいといったリクエストはありますか?
杉本「前回、稽古の時はもちろん、細かいところでここをこうして欲しいなといったものはありましたが、幕が開いたら、どんどん平間壮一君の歌に昇華されていったので、もう僕からいうことは何もないです。今回もただただ、楽しく歌ってほしいです」
平間「頑張ります(笑)。でも一つ思っているのが、前回、高いところで僕が苦手なところをちょっとキーを下げて歌わせてもらったけれど、できたら戻したいなと。2年前よりはちょっとだけ(歌に)自信が出てきたので、稽古中にチャレンジしたいです。相談させてください」
杉本「ぜひお願いします」

――今回、どんな舞台になったらいいなと現時点で思われますか?
平間「キャストも変わるので、印象は絶対変わると思いますが、 確実にブラッシュアップされますし、伝えたいことをもっと色濃く表現したりできるといいですね。
でもこの作品、全部はわからないような感じで終わるのが正解だとも思っています。 答えを押し付けないというか、見た人それぞれの思いが大事なんじゃないかな。ここはこういう意味だとわかって、それをみんなに伝えようとする部分もあれば、初めて取り組んでいる時のように、新鮮な気持ちで、わからないまま伝える部分もある。それによって、作品の幅が広がるといいなと僕は思っています」
杉本「演者の皆さんは前回、稽古の過程で自分の役のイメージがどんどん固まっていかれたと思います。そうして開幕して、回を重ねて、千穐楽を迎えて、客観的に振り返った時、あ、ここはこうだったのかなと思われた部分ってきっとあるような気がします。
それは音楽を作っていた僕も同じくやっぱりあって、今回、再演にあたってブラッシュアップをさせていただいています。そういった意味で、今回の舞台では、色、奥行き、そういったものがどんどん深まってきていると思います。僕ももう一度楽曲と向き合っていきたいですし、演者の皆さんもきっとそういうものが自然と生まれてくるだろうなと思うので、間違いなくプラスの方向に進んでいるのではないかと思っています」
――これからも積極的にミュージカルの音楽を手掛けたいというお気持ちはおありですか?
杉本「ぜひ(オファーを)お願いします(笑)」
平間「でももうかなりやってますよね」
杉本「そうですね、四作品手がけています」
平間「いっぱい作ってください!」
――最後に、この作品にちなんで、表現者としての思いを伺えたらと思います。本作では、特殊な環境下とは言え、表現者としての本能を抑圧された人間の、究極の選択が描かれています。もしもご自身だったら、こうした運命に対して抗い、戦いますか? それとも受け止めますか? (注・以下のお答えにいわゆる“ネタバレ”が含まれます。未見の方はご注意下さい)
杉本「うーん、僕はきっと、クリスチャンと同じ道を辿るんじゃないかな。(抑圧に対して)頭では理解して、我慢するけれど、やっぱり音楽に導かれて、表現をしてしまう。多分僕も、同じことになるんじゃないかなと思いますね」
平間「もしも僕がダンスを取り上げられたら、知らず知らず、逆らってしまうかもしれないと思います。どこかで自然にリズムを取ってしまって、お前、決まりを破ったなと言われて罰を受けたとしても、きっとまたやってしまうだろうなという想像はできます。クリスチャンと一緒です」
杉本「わかります」
平間「だって音楽って、心臓の鼓動から生まれるっていうじゃないですか。ここ(心臓)がもうリズムを刻んでいるのに、人間から音楽やダンスを取り上げられるわけがないと思います」
(取材・文・撮影=松島まり乃)
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*公演情報 ミュージカル『無伴奏ソナタ -The Musical-』7月17〜26日=サンシャイン劇場、8月8〜9日=クールジャパンパーク大阪WWホール 公式HP
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